これから髪を染めようと思っている方へ。
くせ毛とカラーリングの関係は知っていますか?
「カラーリングをするとくせ毛が落ち着く」
「ひどい天パが治った」
「染めたら髪質変わる」
「くせ毛から直毛になった」
こんなお話しもありますが、縮毛矯正やパーマをしなくとも、カラーリングだけでくせ毛が落ち着くとしたら嬉しいですよね。
実際にくせ毛はカラーリングで落ち着くの?それは本当なの?くせ毛さんをたくさん担当してきた美容師に聞きました。
- ヘアメイクアーティスト
- Genki@geeeeenkii
- 渋谷CALAMARIの代表。
ブリーチやカラー、似合わせカットが得意。
カラーするとくせ毛が落ち着くって本当?
カラーリングによってくせ毛が落ち着く場合もありますが、単にカラーリングと言っても様々な種類があります。
全てのカラー剤でくせ毛が落ち着くわけではありません。
くせ毛が落ち着くもの、そうでないものの違いについて説明します。
くせ毛が落ち着く種類のヘアカラーはある?
カラー剤には大きく分けて以下の種類があります。
- アルカリカラー
- ヘアマニキュア
- カラートリートメント
- カラーバター
- ヘナ
- ブリーチ
ヘアカラーは髪のくせを伸ばす効果はありません。
しかし、個人差はあるものの、カラーをしたらくせがマシになった!と感じるものもあります。
その可能性がありそうなものは以下のとおりです。
- ヘナ
- ブリーチ
トリートメント効果のあるヘナについて
この中でもトリートメントの効果を持つヘナカラーは、くせ毛特有のうねりやパサつきを緩和することができます。
髪の毛はP-コルテックス(硬いタンパク繊維)とO-コルテックス(柔らかいタンパク繊維)の2種類のタンパク繊維によって成り立っています。2つのタンパク繊維が均一に分布していると直毛、不規則に分布しているとねじれ現象を起こしてくせ毛になります。
P-コルテックスは水分を吸収しにくく、O-コルテックスは水分を吸収しやすい性質を持っているため、不規則に分布しているくせ毛は湿気を吸収した際にタンパク繊維がバラバラに膨らんでしまい、髪の毛全体にボリュームが出てしまうんです。
それ以外にも日常的なヘアダメージによって髪の毛に空洞ができてしまうとそこから湿気が入りやすくなりくせ毛の原因になることも。
雨の多い梅雨の時期など湿度が高いときにくせ毛が強く出てしまうのはこのためです。
くせ毛特有のうねりやパサつき、雨の日の広がりを落ち着くようにしたいなら、トリートメントで髪の毛を湿気から守り、ダメージによってできてしまった空洞を塞ぐことで髪の毛に湿気が入りにくいような状況をつくると良いでしょう。
ヘナとは植物を粉末を使用したカラー剤で含まれるローソニアという色素成分がケラチンにからみ付くことで髪が染まります。
ヘナカラーは傷んだ髪の毛を補修しつつ色素を髪の毛に吸着させることが可能。
ダメージで髪の内部にできてしまった空洞を補修、髪内部の保水力を高めることができるためトリートメント効果が期待できるのでうねりが出にくく、くせ毛が落ち着くのです。
こう書くとヘナカラーならくせ毛も落ち着くので一択、と思われがちですがメリットもあればデメリットもあるもの。
ヘナカラーは他のカラー剤にはない大きなデメリットがあることも知っておきましょう。
ヘナのデメリットは?
ヘナは一般的な薬剤と比べて発色性が弱く、1回では十分に染色されません。
ヘナ自体に髪の色素を薄くする効果がないため黒髪を明るく染めることができないので、ヘナで染める場合には複数回継続してカラーリングする必要があります。
ちなみにヘナは白髪には色が入りやすいという特徴を持っているので白髪染めはしやすいのですが、求めるような黒・ブラウンに染められず、明るいオレンジ色に染まるため美容室でも取り扱いが少ないのが現状。
これはヘナに含まれるローソニアという色素はオレンジ色であることが原因でヘナカラーで染色した髪は全てオレンジベースに仕上がります。
そのためカラーバリエーションが少なく、「こんな髪色にしたい」「黒髪からイメージチェンジしたい」「一度でしっかり染色したい」という方にはおすすめできません。
髪へのダメージが少なくアレルギー反応が生じにくい、さらにトリートメント効果でくせ毛が落ち着くメリットがあるものの、複数回の染色や選べるカラーバリエーションが少ないというデメリットもあるため、利用される方少ないというのが実情です。
ブリーチはヘアダメージによってくせが落ち着くことがある
ヘナカラーならトリートメント効果でくせ毛が落ち着くという話をしましたが、その他にブリーチで髪に大きなダメージを与えることでくせ毛が落ち着く場合もあります。
ブリーチはアジア人特有の黒い髪色を、薬剤によって脱色することで明るくします。
髪の毛表面のキューティクルを開いて内部に脱色成分を浸透させるため、髪の毛に大きな負担を与えることになります。
一度ダメージを受けた髪の毛は色素だけでなく、髪の毛内部の栄養素やタンパク質まで一緒に抜けてしまうため髪の毛が細く弱くなります。
大きなダメージを受けて元気がなくなった髪の毛は柔らかくなり、くせ毛が落ち着くような感じを受けます。
これは根本的に天パやくせ毛が落ち着くということではなく、髪が傷んでいるだけです。
一時的にくせ毛が落ち着くように感じられるかもしれませんが、時間の経過とともにパサつきやごわつき、広がりがひどくなることも。
髪質によってはブリーチのダメージでうねりやチリチリ感がさらに強くなることもあるので、施術前に美容師さんに相談してくださいね。
くせ毛だからこそ似合う!髪型と髪色について
カラー剤だけでくせ毛が落ち着くようにするのは、デメリットもあるということをお伝えしました。そこでおすすめなのが、くせ毛や天パがきれいに見える髪型、ヘアカラー選びです。
それではまず、くせ毛さんにおすすめの髪型からご紹介。
くせ毛さんの悩みとして多いのは毛量の多さや髪の広がり。
ヘアカットだけでは解決できないくせ毛特有の悩みを、髪色と合わせてデザインすることでくせ毛を活かしたおしゃれな髪型にすることができます。
ショートだとくせ毛が落ち着くカットというよりは、くせ毛を活かすカットに。
ミディアム、ロングヘアのくせ毛・天パさんでくせ毛が落ち着く髪型にしたいという方は、ヘアカットの際に毛先に重さを残すことを意識してみましょう。
毛先にある程度の重さを残したヘアスタイルにすることで、髪の毛が重力で下に引っ張られてくせが落ち着くのでぜひ試してみてくださいね。
ひとまとめにくせ毛と言っても、人それぞれ髪質やくせの出方、悩みは異なるもの。
美容師さんに相談しながら自分のくせ毛の質やお悩みに合わせたカットをすることで、くせ毛が活かされてスタイリングがしやすいヘアスタイルができます。
うねりやくせが目立ちやすい前髪は、切りそろえるよりも分けたりかきあげたりするスタイルにすると、前髪に動きが出てくせが目立ちにくくなりますよ。
くせ毛さんはパサつきや髪の傷みが目立ちやすいため、スタイリングの際にはバーム状のヘアワックスやヘアオイルを使用して、髪の毛に潤いと艶感をプラスしましょう。
くせが落ち着くのでおすすめですよ。
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くせ毛さんにおすすめの髪色
柔らかい印象を持たせたい方は、いつもより少しだけ明るめカラーを。
くせきれいに軽く見せるなら、毛先にかけて明るく仕上げるグラデーションカラーや、細めのハイライトをいれたカラーリングもおすすめ。
明るめのカラーにすることでひとつひとつのくせの動きが見えやすくなり、髪に立体感が出ます。
くせ毛をパーマのように見せることができるので、おすすめです。
ミルクティー系のベージュは、まとめ髪にしても、こなれ感や老け感が出やすい人気のカラー。
暗髪色にしたいときは、透明感のあるアッシュベースのカラーやブルーブラック、グレージュなどを。
【くせ毛×カラー】ダメージケアで美髪をめざそう
ヘアカラーは髪の毛に少なからずダメージを与えます。
そのダメージを軽減&損傷部分を補修することで、きれいな髪を保つことができます。
くせ毛さんがカラーをしたらやっておきたい「アフターケア」
- マイルドなシャンプーで洗う
- ダメージ補修できるトリートメントを使う
- アウトバストリートメントを使う
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