美容室で髪を染めた当日に美容師さんにこのようなことを言われた経験はありませんか?
「カラーした日はシャンプーは控えてくださいね」
「せめてお湯洗いにしてくださいね」
このようなことを言われるのは、せっかく染めたカラーが落ちてしまうことを心配してのこと。でも、美容室を出た後に汗をかいたら、臭いもべたつきも気になって、どうしてもシャンプーしたくなりますよね。
本当にカラー髪を染めた当日に髪を洗うことは「やってはいけないこと」なのでしょうか?そんな疑問に、髪に詳しい毛髪診断士がヘアカラー後のシャンプーはアリか、ナシかについて解説します。
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髪を染めた日にシャンプーしたら色が落ちるのは本当?
美容室で髪を染めるときに使う薬品はさまざまな種類がありますが、一般的には髪の毛をアルカリ性に傾けるものがほとんどです。
美容室でよく使われるヘアカラー剤の種類
美容室で髪を染める、というと一般的には以下の薬剤を使います。
- ヘアブリーチ(脱色剤)
- ヘアカラー(酸化染毛剤)
染毛剤は酸性のもとアルカリ性のものがありますが、美容室で使われるものの多くはアルカリ性です。なぜなら、アルカリ性の薬剤の染毛効果は、他の薬品に比べて優れており、短期間のうちに毛の内部で溶けにくい色素(不溶性の色素)に変わるからです。
しかし、髪の毛がアルカリ性になると何倍にも膨れ上がり外側のキューティクルが浮き上がって、内部の色素や水分、タンパク質が流出します。
よって髪の毛を染めた直後、何時間という明確な定義はありませんが、おおよそ24時間〜48時間は髪の毛がデリケートな状態となっています。
そこでシャンプーをすると色が抜けてワントーン上がった少しオレンジっぽい色、黄色っぽい色に退色することがあります。そのような理由から美容師さんは「ヘアカラーの当日はシャンプーを控えてください」と言っているのです。
その他、髪を染めた直後あるいは濡れた髪に「アルコール」がふくまれたヘアトニックやスタイリング剤、育毛剤を使用すると色が抜けますのでご注意くださいね。
手軽に使えるヘアマニキュアは塩素で落ちる
ヘアマニキュアというものを聞いたことはありますか?
髪の毛表面だけに色を付ける比較的ヘアダメージが少ない染毛剤です。
白髪染めとして量販店に並んでいるのを見たことがあるでしょう。自宅で手軽に白髪を染めることのできるこのヘアマニキュアは使用当日にかかわらず、塩素で色が抜けやすくなります。
プールによく入る人はヘアマニキュアの使用を控えた方が良いでしょう。
染めた直後に汗がついたら髪の色は落ちるの?
汗が髪についたら、ヘアカラーの色は落ちるのか気になりますようね。
汗が髪についたからといって染めた髪の毛の色が落ちるということはありません。
なぜなら、髪を染める薬剤は髪の中で水に溶けにくい成分に変化しており、髪が濡れただけでは退色を起こすことはないからです。
髪を染めた日にどうしてもシャンプーしたいなら弱酸性のものを
髪を染めた日はシャンプーをすると、せっかく染めた色が落ちやすくなってしまうことがわかりましたね。
でも、汗をかいてしまうと頭皮がべたつきますし、臭いも気になるところ。汗をかいた頭皮で枕を汚したくないという人もいるでしょう。
どうしても当日にシャンプーをしたい、そんな時は弱酸性のシャンプーを使うことをおすすめします。
なぜ弱酸性のシャンプーがいいの?
髪の毛がもっとも安定するのは「等電点」といわれるpH4.5〜5.5の弱酸性にあるときです。弱酸性シャンプーのpHはこの「等電点と同じ」。
ヘアカラーの薬剤でアルカリ性に傾いた髪のpHを弱酸性にもっていく役割も担ってくれます。そして、弱酸性のなかでもアミノ酸系シャンプーは洗浄力がマイルドですから、退色しにくいという特徴もありますよ。
マイルド&弱酸性のプリュムシャンプー
4,900円 (税込)
11,000円 (税込)
8,980円 (税込)
1,980円(税込)〜
優しい洗浄成分「アミノ酸系界面活性剤」をベースに、カラーによるダメージを補修する「ケラチン」「ヘマチン」を配合。
ダメージによる色落ちを防ぎつつ、毛髪補修までできるため、カラー後に使いやすいシャンプーです。
関連記事 プリュムシャンプー・トリートメント|ケラチン&ヘマチン配合で髪悩みにアプローチ
髪のお湯洗い+トリートメントならカラーが色落ちしにくい
髪を染めた後だとしても、夜はさっぱりと頭皮の汗を流してから就寝したいものですよね。もしシャンプーを我慢できるなら、「お湯だけ洗い+トリートメントですすぐ」方法がおすすめ。
以外と知られていませんが、お湯だけでも髪の毛や頭皮の汚れの約80%は落とすことができます。
トリートメントやリンスは髪のコンディションを整える目的でつくられており、一般的に弱酸性のpHです。
よってお湯洗いだけの状態よりも、より髪の「等電点」に近づくのでトリートメントは使った方が良いでしょう。
そもそも、トリートメントのはじまりは「リンス」にあり、時を遡ること50年、当時はシャンプーでなく石鹸で髪を洗うのが主流でした。
石鹸シャンプーはその性質上アルカリ性であり、髪の毛の指通りが悪くなるという欠点がありました。そこで登場したのが「リンス」です。リンスは弱酸性ですから、髪の毛を「等電点」に持っていくことができ、キューティクルを閉じて指通りを滑らかにします。
そこからリンスは進化し、毛髪補修成分や保湿成分を加えてトリートメントと呼ばれるようになりました。
リンス:英語ですすぐという意味 トリートメント:英語で手当という意味
色落ちを防ぐ、ヘアカラー当日のお湯洗い方法
ただしい湯シャン方法を解説します。
この方法はカラー後だけでなく、普段のシャンプー前の予洗いや普段から湯シャンにしたい人にも使える方法ですのでぜひマスターしてみてくださいね。
まずはブラッシングして埃と髪の絡まりを落とす
お湯洗い(湯シャン)で髪を濡らすの前に、軽くブラッシングをして頭皮と髪の埃を落とします。この際髪の絡まりも取れるため、摩擦によるヘアダメージの軽減に役立ちます。
使うブラシは頭皮と髪に優しい使い心地の「ウッドピンブラシ」がおすすめ。
洗髪前のブラッシングは、湯シャンに限らず通常のシャンプー前にも有効です。
シャンプーの泡立ちが一段と良くなりますよ。
ぜひ習慣にしてみてくださいね。
3,200円(税込)〜
ぬるめの38℃から40℃のシャワーでしっかり濡らす
お湯洗い(湯シャン)に限らず、髪を洗うときのシャワー温度は38℃、高くても40℃にしましょう。
38℃より低いと頭皮についた油汚れを落とすことができませんし、熱すぎても頭皮と髪の乾燥の原因になることもあるからです。
準備が整ったら頭皮と髪はシャワーでしっかり全体を濡らしながら、汚れを浮き上がらせていきましょう。3分くらい時間をかけてくださいね。
指の腹で頭皮をマッサージするように洗う
頭皮と髪の毛が全体的にしっかりと濡らすことができたら、指の腹で頭皮をマッサージするように洗っていきます。この時爪をたてたり、髪の毛どうしをゴシゴシと擦らないように注意しましょう。
髪の毛に摩擦を与えてしまうと、キューティクルが傷つき、カラーの色落ちにつながります。
しっかりとすすぐ
お湯だけで髪を洗うと、普段のシャンプーと違って泡がないため、すすぎの目安がわかりづらいものです。そんなときは、目安時間を3分としてすすぐと良いでしょう。
このとき、シャワーの水圧を頭皮にしっかり当てるのがコツです。
ヘアトリートメントを毛先を中心に塗布
ヘアトリートメントを使うと、ヘアカラー剤でアルカリ性に傾いた毛髪環境を弱酸性環境にすることができます。
髪の毛が最も安定する「等電点」はpH4.5〜5.5の弱酸性です。お湯洗いだけでは弱酸性にもっていくことはできません(水のpHは6.5で中性であるため)。そのような理由からカラー後はトリートメントの使用をおすすめします。
その他、トリートメントは髪指通りを良くして、摩擦を軽減しますから、ヘアダメージによる退色の予防も期待できます。傷みやすい毛先を中心に塗布しましょう。
髪の傷みが気になるならアウトバストリートメントを
ヘアカラーをすると髪の毛は少なからずダメージを受けます。わたしたちの髪の毛はケラチンを主とした「繊維」でできています。
一度伸びてきた部分の毛髪は、損傷しても自己再生ができません。
ヘアトリートメントだけでは期待したような指通りが得られない場合、あるいはヘアダメージの予防をしたい場合は髪を乾かす前にアウトバストリートメントを付けると良いでしょう。
とくに、濡れた髪はデリケートです。ドライヤーで髪を乾かすときは熱ダメージと摩擦ダメージを受けやすいですから、髪の毛を守るという観点でも普段からアウトバストリートメントを使うことをおすすめします。
自分のヘアダメージレベルを知りたい方はこちらの記事をお読みください。
染めた日に髪を洗うなら弱酸性シャンプーorお湯洗+トリートメント
髪を染めた日はカラーが落ちてしまう可能性があるため、シャンプーを控えるのが一般的です。
しかし、汗をかいてしまった、寝る前は髪を洗わないと気が済まない、ヘアダメージが気になるからホームケアしたい、このような場合が以下の方法がおすすめです。
- 方法1:弱酸性で洗浄力がマイルドなアミノ酸系シャンプーで洗う
- 方法2:お湯洗い(湯シャン)にくわてトリートメントして髪を補修する
カラー後におすすめのシャンプー
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