ゼラニウムの精油はバラのようにフローラルで甘く、微かにミントのようなハーブ調の香りが特徴で、心の緊張を和らげてくれる働きがあります。
そんなゼラニウムの精油、比較的濃厚な香りですが、アロマテラピーでは特に女性からの人気が高い精油のひとつです。
「ゼラニウムの香りってどんな効果があるの?」
「どのような作用をもたらしてくれるの?」
そこで今回は、ゼラニウムの精油の効果や作用についてご紹介します。
ゼラニウムの基本情報
ローズに似た香りが特徴のゼラニウムは、別名「ローズゼラニウム」と言われています。
ゼラニウム精油はローズゼラニウム、ニオイゼラニウムなどとも言われ、17世紀では香水の原料として重宝されてきました。現在もローズの代用品としても広く使われています。
ヨーロッパでは、古くからゼラニウムには悪霊を追い払う力があると信じられており、家の周りにゼラニウムを植える習慣がありました。
ゼラニウムは200種類以上あり、観賞用にも沢山栽培されています。観賞用のゼラニウムは、精油に使われるゼラニウムとは違う属科に属します。
精油に多く使われるものは、1m位まで成長する多年生の低木で、ピンク色の花を咲かせるのが特徴です。
ゼラニウムの精油は、開花前のゼラニウムの花と葉を収穫し、1日放置したのちに蒸留したもので生成されます。
ゼラニウムの精油 基本情報
【精油名】 | ゼラニウム |
【学名】 | Pelargonium graveolens / Pelargonium asperum |
【科名】 | フウロソウ科 |
【原産地】 | エジプト、モロッコ、レユニオン島(フランス領) |
【抽出部位】 | 葉 |
【抽出方法】 | 水蒸気蒸留法 |
【香りの特徴】 | ローズのような甘く重い香りに微かにミントのような香りが広がる |
【ノート】 | ミドル |
ゼラニウム精油の種類について
ゼラニウムの精油には、ブルボンゼラニウムとローズゼラニウムの2種類が存在します。
どちらとも、同じ学名の品種でほとんど同じ成分や特性を持っていますが、違う点を挙げるとすると植物の生育地域と香りになります。
ブルボンゼラニウム
ブルボンゼラニウムは、マダガスカル原産のゼラニウムです。
名前の由来はブルボン島(レユニオン島)からきているとされています。
ブルボンゼラニウムの精油は、やわらかいフローラルな香りで、ハーブ調の香りがするのが特徴です。
効果としては、ストレスや緊張感があるときに心のバランスをとるといわれます。
ローズゼラニウム
ローズゼラニウムは、エジプト原産のゼラニウムで、別名「ゼラニウム・エジプト」とも呼ばれています。
ローズゼラニウムの精油は、バラに似たフローラルな香りで、気分を高揚させてくれるのが特徴で、私たちが嗅ぎ慣れているのはこちらのローズゼラニウムの精油の香りになります。
効果としては、悩みやストレスに伴う緊張を和らげるといわれます。
ゼラニウムと相性の良い精油とは?
ゼラニウムの香りは、ほとんどどすべての精油と調和しますが、特に柑橘系やフローラル系、ハーブ系、ウッディー系と相性が良いとされています。
ゼラニウムの香り自体が甘く濃厚なため、ブレンドをする場合はゼラニウムの精油を少量利用することをおすすめします。
【相性の良い精油】
柑橘系… 濃厚な甘さにフレッシュさが加わった香りになる
- ベルガモット
- グレープフルーツ
- オレンジ・スイート
フローラル系… より濃厚な甘いフローラル系の香りになる
- ラベンダー
- ネロリ
- ジャスミン
ハーブ系… ハーブ系の香りが強くなり、すっきりとした甘さになる
- クラリセージ
- ペパーミント
ウッディー系… 甘く濃厚な香りが和らぎ、優しく癒される香りになる
- サンダルウッド
- ジュニパーベリー
- ローズウッド
など
※ゼラニウムには、女性ホルモンに作用する働きがあるため、妊娠中、授乳中、重い月経中の場合の使用は控えるようにしてください。
※ゼラニウムの香りは甘く濃厚であるため、長時間嗅ぐと気分が悪くなる恐れがあります。
ゼラニウムの香り、主な作用や効果とは?
ゼラニウムの香りの作用や効果についてお伝えします。
鎮静作用
ゼラニウムの香りには、リナロールといった鎮静作用・抗不安作用に役立つ成分が多く含まれているため、メンタルケアに役立つといわれています。
そのため、メンタルクリニックの受付などでアロマディフューザーにゼラニウムを含む精油を入れ使用しているところも多いようです。
女性ホルモン調整作用
ゼラニウムの香りは、女性ホルモンの一部である、エストロゲンに作用すると言われています。
ホルモンバランスの乱れを整えてくれる効果があるため、生理不順やPMS(月経前症候群)といった、女性ならではの悩みを和らげるのに効果的であるとされています。
また、女性ホルモンのバランスが乱れていると、不眠やイライラの原因にもなるため、気分が優れないなと思ったときはゼラニウムの精油を試してみると良いかもしれません。
ただし、ゼラニウムは香りが濃厚なため、使用する際は2〜3滴程度の少量がおすすめです。
女性にうれしい美容効果
ゼラニウムの精油には女性にうれしい効果がたくさんあり、それが以下になります。
- 抗炎症作用
- 皮脂バランス調整作用
- むくみ解消
ゼラニウムは抗菌、抗真菌、抗炎症作用に強いことからニキビや火傷、水虫のケアに役立つとされています。
さらに、保湿効果や、皮脂バランスを調整してくれる作用もあるため、シミ・シワなどのエイジングケアや、スカルプケアとしてもゼラニウムの精油は化粧品と配合されることがあります。自宅で手軽に使用したい場合は、スチームケアでゼラニウムの精油を取り入れるのがおすすめです。
そして、女性はむくみやすい体質と言われています。ゼラニウムの精油は、体内の余分な水分や老廃物の排出を助けることからむくみを解消したり、セルライトの除去にオイルトリートメントにゼラニウムの精油を用いることがあります。
※上記は植物の一般的な性質を述べたもので、化粧品の効能を示したものではありません。
ゼラニウムの香りで、女性に多いお悩みを改善
ローズに似た甘くフローラルな香りが特徴のゼラニウムは、女性の悩みを改善したいときにおすすめな精油です。
お肌の状態が気になるときはスチームケアで、むくみなどの身体の状態が気になるときはマッサージオイルにゼラニウムの精油を取り入れてみるといいかもしれません。
よりリラックスしたいときは、ラベンダーの精油とブレンドして使用すると効果アップ。
気分をスッキリさせたときは、ベルガモットの精油とブレンドして使用してみてください。配合はゼラニウム1に対して2の割合がおすすめです。
参考文献:
[1] International Federation of Aromatherapists 精油と新型コロナウイルスの関係
ゼラニウムの精油を使ったヘアケア製品はこちら
4,900円 (税込)
11,000円 (税込)
8,980円 (税込)