雨の日に多い髪悩みとして「べたっとして指通りが悪い」「髪型が上手くきまらない」「髪がうねる、膨らむ」、といったものがあります。
湿気が多い日になると髪の毛にべたつきを感じるのにはちゃんと理由がありますから、それを知っておくことで美髪づくりの質があがることでしょう。
今回は雨の日に髪の毛がべたつく原因と対策について、毛髪診断士が解説します。
雨の日・湿気が高い日に多い髪のべたつき
雨が降った日や梅雨の湿気が多くなる時期に髪の毛がベタつく原因は、髪の毛が空気中の水分を吸い込んでしまうからです。
私たちの髪の毛は水を吸収する「親水性」のコルテックスと水を吸収しない「疎水性」コルテックスが存在しており、この「親水性」のコルテックスに湿気が入り込むため、べたつきが発生します。
とくにくせ毛の場合、この2種類のコルテックスの分布に偏りがあるため、湿気で髪がうねることもあります。
それにより指通りが悪くなり、余計に髪のべたつきを感じやすくなります。
次に以下の表を見ててみましょう。
人の髪の毛が吸収する水分量は湿気の高さに比例します。
湿度(%) | 毛髪の水分量(%) |
10 | 5.7% |
40 | 12.2% |
60 | 16.3% |
90 | 24.6% |
100 | 31.1% |
晴れている日は湿度が10%ほどですから、髪の吸水水分量は5.7%。
それに対して雨の日の湿度100%では31.1%です。
晴れている日と雨の日の毛髪の吸収水分量の差はおおよそ6倍。
そして、これはダメージが少ない髪の状態での測定結果です。
傷んでいる髪はもっと湿気を吸ってべたつきやすくなる傾向にあります。次で詳しく見ていきましょう。
傷んでいる髪は湿気を吸いやすくべたつきやすい
傷みのない髪の毛であれば、撥水性の高いキューティクルが湿気から髪を守ってくれます。
しかし、カラー、パーマ、ブリーチなどをしている髪や普段ヘアアイロンを使用している髪はキューティクルが剥がれ落ちて髪の毛内部に湿気が入りやすい状態に。
特徴としては、ダメージの少ない根本のべたつきが少なく、ダメージの大きい毛先の方がべたつく傾向にあります。
このような場合、髪のダメージを補修することでべたつきを軽減することができます。
次に髪のべたつきを軽減する方法をみていきましょう。
髪のベタつきを軽減する対策方法
一度傷んでしまい、空気中の湿気を吸いやすくなってしまったダメージヘア。毛髪は自分の力で自己再生する機能がありません。
このような理由から、これ以上髪の毛にダメージを与えないことが大切です。
日常生活で髪の毛が傷むシーンは数多くありますが、一番最初に見直したいのが「シャンプー」です。
毛髪を優しく洗い上げる「アミノ酸系シャンプー」を使用したものをチョイスしましょう。
さらにいえば、濡れた髪はとてもデリケート。
ダメージを考慮するなら、シャンプー後はトリートメントで補修してあげる必要があります。
とくにダメージヘア用のトリートメントには髪の毛を補修する効果のほか、日頃摩擦ダメージから髪を守ってくれる効果もあります。
トリートメントの使用前と使用後の毛髪の状態を顕微鏡で撮影したものを見てみるとその違いがわかります。
湿気でべたつきにくい髪を保つためには、いかにダメージを蓄積させずに長持ちさせるかが重要です。
髪のべたつき対策にまずはやってほしいこと
- 洗浄力がマイルドなシャンプーを使う
- 毛髪補修できるトリートメントを使う
【簡単】アウトバストリートメントなら雨による髪のべたつき対策に◎
アウトバストリートメントとは、ヘアオイルやヘアクリームなどお風呂の外で使うトリートメントです。
洗い流す必要がないため、「洗い流さないトリートメント」とも言われます。
お風呂の中でシャンプーの後に使用するトリートメントよりも髪に残りやすいのが特徴。髪質に合わせてあなたに合うものを選びましょう。
ヘアオイル
湿気をブロック、べたつきを防ぎたい人におすすめ。
湿気対策の定番。オイルタイプのアウトバストリートメント。油分が多いので髪が重くなる人もいますが、雨の日は逆に油分で湿気から髪を守る効果が期待できます。
ヘアクリーム
ダメージの進行が進んでいて、ヘアオイルが髪に馴染みにくい人におすすめ。
オイルと水を半々の割合で混ぜ合わせたアウトバストリートメント。オイルよりも髪なじみがよく、ハイダメージの人に使いやすいのが特徴です。
ヘアミルク
冬に髪が乾燥しやすい人におすすめ。
オイルと水を混ぜ合わせたアウトバストリートメントですが、水の量がヘアクリームよりも多め。雨の日はうねりやべたつき感が出る場合があるため、晴れた日や、乾燥しやすい冬に使用するのがおすすめ。
ヘアミスト
髪をふんわりさせたい人におすすめ。
水が多めで霧吹き状に髪に吹きかけるタイプのアウトバストリートメント。使用後はしっかりドライヤーで乾かしましょう。ぺたんこ髪をふっくらセットしたい人におすすめ。
雨の日対策に役立つヘアオイルの付け方
ヘアオイルはドライヤーをかける前に使用するのが基本。
日頃からお風呂上がりに髪を乾かす前に使用する習慣をつけると良いでしょう。
濡れた髪を優しく丁寧にタオルドライ。このとき髪の毛を強く擦らないように注意しましょう。
優しくブラッシング。髪の絡まりをやさしく解きましょう。
ヘアオイルを手にとり、毛先→中間→根本の順番に髪につけましょう。
(毛先は髪のダメージ大きいため、毛先からなじませます)
根本から髪を乾かします。
根本は乾きにくく、毛先は乾きやすい特徴があるため、毛先から髪を乾かしてしまうと「オーバードライ」という状態になってしまい、髪にダメージを与えてしまうため注意しましょう。
ヘアオイルで髪の質感をよくした事例
シャンプー後プリュムヘアオイルをつけてドライヤーで乾かした後、コテで毛先を巻いています。
湿気を吸ってちりちりとした指通りからサラッとした指通りに。
普段コテやヘアアイロンを使用する人であれば、オイルをつけてドライヤーでブローしてからアイロンをかけるとダメージを予防してくれますよ。
乾いた髪にプリュムヘアオイルを塗布し、ドライヤーでブローしました。
もともとクセは強くなく、ブリーチによるダメージが原因で湿気を吸いやすい髪質のお客様。
ヘアアイロンなしでここまで艶のある指通りが良い髪にヘアセットできました。
べたつきも少なくさらさらしています。
プリュムヘアオイルをつけてドライヤーでブローした後、ストレートアイロンでヘアセット。
ヘアアイロンをする前にヘアオイルで毛髪に補修成分を与えることで、ヘアダメージを予防し美しいストレートヘアにヘアセットできます。
もちろんべたつくこともなくさらっとした仕上がり。
雨の日おすすめのヘアオイル
ヘアオイルの中でも、髪の毛が重くなりにくい使用感のプリュムヘアオイル。
3つの毛髪補修成分※ 配合でダメージによって流出したタンパク質を補給。
湿気が入り込むダメージポケットを補修して指通りなめらかな質感に。
5,800円(税込)〜
※イソステアロイル加水分解コラーゲン、イソステアロイル加水分解ケラチン(羊毛)、イソステアロイル加水分解シルク
雨の日髪がべたつく原因&対策まとめ
雨の日だけなんだか髪がべたつく。
その原因は髪が空気中の湿気を吸い取るから。
そして、髪が傷んでいるほどその吸い取る水分量は多くなっていきます。
対策方法のまとめ
- アミノ酸系でマイルドな洗い心地のシャンプー
- ダメージ補修するトリートメント
- アウトバストリートメントで湿気をブロック
雨の日が多い梅雨から夏にかけてぜひ試してみてくださいね。
5,800円(税込)〜