髪の毛の静電気を抑える方法とは?その原因と予防について

髪の毛の静電気を抑える方法とは?その原因と予防について

空気が乾燥すると髪のパサつきだけでなく、静電気に悩まされる方が少なくありません。

毛髪診断士がなぜ髪の毛に静電気が発生するのか、その2つの原因と予防&対策方法をご紹介します。

髪がパチパチする、セーターなどにくっつく、広がってまとまりにくくなる静電気にお悩みの方、必見です。

\ 監修はこの人 /
    毛髪診断士 遠藤 颯
    • 毛髪診断士
    • 遠藤 颯
    • 毛髪診断士。Webメディアにおいて6年間記事監修を務める。
      10点以上のヘアケア&美容アイテムのプロデュース経験も。

なぜ髪の毛に静電気は発生するの?その2つの原因を解説

冬になるとドアノブを触ったり、服を着替えたりするとパチっとはじける静電気。

髪の毛に静電気が発生すると、ふわっと浮いたり広がってしまいます。

静電気は簡単に言うと、「人」の持つ電気と「もの」が持つ電気が衝突して起こるもの。

普段、電気はプラスとマイナスが1つずつ同じ数だけあるのでバランスが取れています。

しかし、プラスの電気を帯びやすい「人」が、マイナス電気を帯やすい「もの」を触るとお互いのプラスとマイナスの電気が衝突してバランスが崩れ、プラスまたはマイナスに偏った「静電気」が発生。

静電気が発生した状態で、例えばドアノブやエレベーターなどに触るとパチっと弾けることありますよね?

これは、プラスとマイナスに偏って電気バランスが崩れた状態から「放電」することで元のバランスの良い状態に戻そうとするために起こる現象です。

静電気が発生するその主な2つの原因について説明します。

髪に静電気が起こる原因その1、乾燥

静電気で髪がふわっと浮いたり、何かを触ってパチっと弾けるのを「夏」に経験する機会はあまりありません。

なぜ「冬」になると静電気が発生しやすくなるのか、その原因はズバリ、空気の乾燥です。

水は電気をよく通す性質を持っているため、梅雨や夏の雨が多く湿度の高い時期は「放電」が進みやすい状態。

一方、冬になると大気中の湿度が低くなるため「放電」しにくくなり、静電気はそのまま身体や髪に残り続けてしまいます。

具体的には湿度が40%以下になると静電気が残りやすくなるため、精密機械などを扱う工場では湿度を40%~60%程度に保ち、静電気の放電によるトラブルを避けるほど[1]

乾燥は肌のかさつきだけでなく、髪や身体に静電気が発生する原因にもなるんです。

髪に静電気が起こる原因その2、摩擦

静電気を帯びるもう1つの原因は摩擦

例えば洋服を着たり脱いだりすることで、衣類と身体が擦れて摩擦が生まれ、静電気が起こります。

髪の毛ならブラッシング、髪が擦れあうことで摩擦が生まれるため、静電気が発生。

ダメージを受けた髪の毛は乾燥しやすく、ブラッシングによる摩擦が加わるとより静電気が起こりやすくなります。

髪の静電気トラブルを避けるためにも、乾燥と摩擦の対策をしっかり行いましょう。


髪の静電気を予防する具体的な方法を毛髪診断士がご紹介

髪が静電気で膨らむ、広がることがないよう予防するための具体的な方法にはどのようなものがあるのか、毛髪診断士が解説します。

お部屋を保湿して空気を乾燥させない

加湿器でお部屋の湿度を保つ
加湿器でお部屋の湿度を保つ

空気の乾燥は髪に静電気が発生しやすくなるだけでなく、お肌にもよろしくないのでお部屋はしっかりと保湿するようにしましょう。

とくに冬場はお部屋の湿度を60%前後に保つように。

加湿器を使う、濡れたタオルや洗濯物を室内干しにする、霧吹きをするなど方法は様々です。

自分のライフスタイルに合ったものを見つけてくださいね。

冬は乾燥に注意、というお話をしましたが、夏のエアコンでもお部屋は乾燥します。

暑さが苦手で夏にエアコンをよく使う場合は、髪の静電気対策のためにお部屋の湿度を維持するようにしてくださいね。

服装選びで静電気の発生を防ぐ

衣類の素材と帯電の関係性
衣類の素材と帯電の関係性

乾燥する冬は服を重ね着する機会が増えます。

その服、衣類はウールやアクリルなどさまざまな素材で出来ていますが、素材によってそれぞれ帯びやすいプラス、マイナスの電気が異なります。

プラスの電気を帯びやすいナイロンと、マイナスの電気を帯びやすいアクリルを重ね着すれば静電気が起こりやすく、ナイロンと同じプラス電気を帯びやすいウールを重ね着すれば静電気は発生しにくくなります。

静電気を予防のするため、服装の素材がプラスとマイナスのどちらの電気を帯びやすいものなのか、注意して選ぶようにしましょう。

静電気の発生を抑えるヘアブラシを使う

静電気を抑えるブラシ
静電気を抑えるブラシ

髪はブラッシングの摩擦によって静電気が発生しやすくなることをご紹介しました。

ブラッシングにプラスチックタイプのブラシを使うと静電気が起こりやすいため、木製のつげ櫛や獣毛ブラシを使うようにしましょう。

その他、インターネットで「静電気 ブラシ」と検索すると、静電気を除去してくれるブラシもたくさん用意されているので調べてみてくださいね。

毎日使うヘアブラシにこだわることで髪の静電気発生を予防しましょう。

髪にうるおいを与えて保湿、乾燥による静電気の発生を防ぐ

アウトバストリートメントで保湿する
アウトバストリートメントで保湿する

ダメージを受けると髪内部の水分は流出してしまい、乾燥してパサパサになります。

その状態で空気が乾燥している冬を迎えると、髪は静電気を発生しやすくなり、ボサボサの状態になることも。

髪に水分と油分を与えて潤し、傷んだ髪の毛先まで補修してパサつく髪をなめらかに導くヘアオイルを試してみましょう。

静電気で髪が膨らむ、広がるのを防ぐだけでなく、指通りの良いまとまりのある髪を手に入れられます。

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髪の静電気発生を抑えよう!おすすめのヘアケア

髪が静電気のせいで膨らむ、広がることにお悩みの方へ。

どのようなヘアケア対策をすれば髪の静電気トラブルを抑えられるのか、その方法をご紹介します。

ダメージを受けて髪が乾燥する場合は状態に合わせたヘアケアを

髪が乾燥すると静電気が発生しやすくなるため、髪のパサつきを感じたら状態に合わせたヘアケアをスタートさせましょう。

その第一歩として、まずは毎日使うシャンプー&トリートメントにこだわることをおすすめします。

シャンプーは洗浄力が強いものを選んでしまうと、髪と頭皮の保湿に必要な皮脂まですべて洗い流してしまいます。

アミノ酸系、ベタイン系シャンプーなら髪を清浄に洗い流しつつ、本来必要な皮脂を残してうるおいを保つことが可能。

一緒に使うトリートメントには髪のほとんどを構成するタンパク質であるケラチン、そのケラチンと結合して髪を補修、質感を整えてくれるヘマチンが配合されているものを選びましょう。

天然植物由来成分であるホホバオイルやアルガンオイルが含まれていれば保湿効果も期待できます。

髪が傷んでパサつきを感じたら、シャンプー&トリートメントにこだわって髪に静電気が発生するのを防ぎましょう。

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保湿もできるスタイリング剤、ヘアバームでヘアセット

プリュムヘアオイルをつけて乾かした後プリュムワックスをつけた髪
プリュムヘアオイルをつけて乾かした後プリュムワックスをつけた髪 

静電気で膨らむ、広がる髪を抑えてヘアセットをするならヘアバームがおすすめです。

ヘアバームはヘアオイルとワックスの中間の手触りでベタつきがなく、さらりとした使い心地。

カチカチに固めるタイプのスタイリング剤ではなく、髪にツヤを出すナチュラルなヘアスタイルにぴったり。

手のひらにとって温めて溶かし、髪に揉みこんで使うヘアバームは天然植物由来成分を含んでいるため、ヘアセットをしながら同時に髪にうるおいを与える保湿効果が期待できます。

静電気の発生を防ぎながら、おしゃれな髪型を楽しめるヘアバームをぜひ、お試しください。

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髪の静電気を予防&抑える方法、まとめ

毛髪診断士がなぜ髪に静電気が発生してしまうのか、その原因と予防&対策方法について解説しました。

冬は空気が乾燥するため静電気が起こりやすくなります。

髪に静電気が発生すると、顔や衣類にくっつく、膨らんで広がるなどの困った状態に。

おうちにいる間は加湿器などで部屋の中の湿度を維持して、乾燥から髪やお肌を守りましょう。

髪や身体に静電気が発生するのを防ぐため、冬の重ね着や服装選びはそれぞれの素材がプラスとマイナス、どちらの電気を持ちやすいものかチェックして、できるだけ同じ電気を持ちやすい素材でコーディネートしてくださいね。

髪の毛が傷んでいると乾燥してしまい、静電気が起こりやすくなります。

髪質に合わせ、毎日使うシャンプー&トリートメントにこだわることで保湿&毛髪補修を心がけましょう。

ヘアセットにはヘアオイルとヘアバームを使って髪にうるおいを維持しつつ、静電気に負けない状態をキープしながら髪のおしゃれを楽しみましょう。

[1]  参考文献:Panasonic Industry 製造現場の静電気対策 徹底ガイド