酸熱トリートメントとは、髪のダメージを補修し、ハリとコシのある状態にするヘアケア方法の一つです。
一般的に美容室などで行われることが多いですが、自宅でも行うことができます。
ただし、酸熱トリートメントは専門的な知識が必要で、適切な手順や道具を使用しないと髪を傷める原因になります。
また、自宅で行う場合には、専用の酸熱トリートメント器具を用意する必要があります。
したがって、自宅で酸熱トリートメントを行う場合には、正しい知識と、適切な器具や製品を用意することが重要です。自分で行う場合には、使用方法に十分に注意して行い、髪にダメージを与えないようにしましょう。
- ヘアメイクアーティスト
- 江川 徹@tooru_f.hair_salon
- 縮毛矯正、髪質改善が得意な東京・錦糸町を中心に活躍するベテラン。
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酸熱トリートメントに使用される薬剤について
まず、酸熱トリートメントに使われる薬剤について解説します。
一般的に、酸性の薬剤を使います。代表的なものには、以下のような成分が含まれているものを使います。
- レブリン酸
- グリオキシル酸
- サリチル酸
これらが含まれた薬剤により、毛髪密度が敵化したダメージ毛の毛髪内部にトリートメント成分を浸透させ、内側からハリとコシを与えることができます。
また、酸性の薬剤を加熱することで、薬剤が髪の内部に浸透しやすくなる製品もあります。
さまざまな呼び方と種類がある酸熱トリートメント
一口に酸熱トリートメントといっても、たくさんのものがあります。
また、サロンによってはその呼び方も異なります。
一般的に酸熱トリートメントという枠に入るものの例をまとめました。
- ケラチン酸熱トリートメントなど:ケラチンというタンパク質を髪の内部に浸透させ、ダメージを受けた髪を補修するトリートメントです。髪をしっとりとさせ、まとまりやすくします。
- アミノ酸酸熱トリートメントなど:アミノ酸を使って髪の内部に栄養分を補充し、髪を健やかに保つトリートメントです。髪のツヤやハリを出し、まとまりやすくします。
- ナノケア酸熱トリートメントなど:髪の表面に微小なミクロン単位のナノ粒子を形成して、髪のダメージを受けた部分を補修するトリートメントです。髪をつややかにし、まとまりやすくします。
これらの酸熱トリートメントは、製品によって異なる成分が使われています。
また、それぞれのトリートメントには、独自の特徴や効果があります。
選ぶ際には、髪の状態や自分の目的に合ったものを選ぶことが大切です。
酸熱トリートメントを受ける際の注意点
美容室で酸熱トリートメントを行う場合には、以下の注意点にも気を配る必要があります。
- 髪の状態を確認する:酸熱トリートメントは、ダメージがある髪に対して効果的ですが、逆に健康な髪には不要な負荷を与えることになります。美容師に髪の状態を正確に伝え、必要性を確認することが重要です。
- トリートメント前のシャンプー:酸熱トリートメントを行う前には、きちんとシャンプーして髪の汚れや余分な油分を取り除く必要があります。
- 適切な器具の使用:酸熱トリートメントは、専用の器具を使用することで効果的に行うことができます。美容室では、酸熱トリートメント用のキャップやヘアードライヤーを使用することが一般的です。
配合される酸の種類と仕上がりの目安
基本的に、酸熱トリートメントの「酸」には以下の6つの種類があります。
- グリオキシル酸
- レブリン酸
- サリチル酸
- グリコール酸
- ジカルボン酸
- マレイン酸
※例外としてグリオキシル酸にはその他の酸と掛け合わせたハイブリッドタイプもあります。
グリオキシル酸での酸熱トリートメントの特徴
メリット&デメリットは以下の通りです。
グリオキシル酸のメリット
- 結合強く、しっかりした仕上がり
- 弱めのくせ毛なら少し伸びる
グリオキシル酸のデメリット
- 髪が硬くなる場合がある
- 酸っぱい独特の匂いがする
- カラーが色落ちすることがある
- パーマが取れることがある
レブリン酸での酸熱トリートメントの特徴
メリット&デメリットは以下の通りです。
レブリン酸のメリット
- 結合がマイルドで髪が硬くなりにくい
- 匂いが少なめ
- カラーの色が落ちにくい
- パーマが取れにくい
レブリン酸のデメリット
- 効果を実感しにくいことがある
- くせ毛はグリオキシル酸ほどは伸びない
- もちが良くない
サリチル酸での酸熱トリートメントの特徴
メリット&デメリットは以下の通りです。
サリチル酸のメリット
- 結合がマイルドで髪が硬くなりにくい
- 匂いが少なめ
- カラーの色が落ちにくい
- パーマが取れにくい
サリチル酸のデメリット
- 効果を実感しにくいことがある
- くせ毛はほとんど伸びない
- もちが良くない
グリコール酸での酸熱トリートメントの特徴
メリット&デメリットは以下の通りです。
グリコール酸のメリット
- 結合がマイルドで髪が硬くなりにくい
グリコール酸のデメリット
- 効果を実感しにくいことがある
- くせ毛はほとんど伸びない
- カラーが色落ちすることがある
- パーマが取れることがある
ジカルボン酸での酸熱トリートメントの特徴
メリット&デメリットは以下の通りです。
ジカルボン酸のメリット
- 結合がマイルドで髪が硬くなりにくい
- 色々な場面で使えるオールマイティーな成分
ジカルボン酸のデメリット
- 効果を実感しにくいことがある
マレイン酸での酸熱トリートメントの特徴
メリット&デメリットは以下の通りです。ジカルボン酸と似ています。
マレイン酸のメリット
- 結合がマイルドで髪が硬くなりにくい
- 色々な場面で使えるオールマイティーな成分
マレイン酸のデメリット
- 効果を実感しにくいことがある
詳しくは「酸熱トリートメントって何?その仕組みとメリット&デメリットについて」をチェック!
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酸熱トリートメントって自宅でもできるの?セルフでできるアイテムもご紹介まとめ
酸熱トリートメントとは、髪のダメージを補修し、ハリとコシのある状態にするヘアケア方法の一つです。
一般的に美容室などで行われることが多いですが、自宅でも行うことができますが、正しい知識と適切な道具がないと失敗することがあります。
酸熱トリートメントをする場合は、信頼できる美容師さんに相談の上、サロンで行うと良いでしょう。
おうちで酸熱トリートメントをする場合は、酸熱トリートメント成分が含まれたヘアマスクを使用することで、リーズナブルかつ手軽に酸熱トリートメントに近い指通りを再現することができます。